フィンランドを代表する食器ブランド「イッタラ(iittala)」と「アラビア(ARABIA)」。この2つのブランドを堪能できるスポットとして知られる「イッタラアラビアデザインセンター」は、ヘルシンキ観光では欠かせない人気スポットになっています。しかし、「アウトレットなの?」「どうやって行くの?」など、初めて訪れる方には疑問も多いはず。

かつてアラビア陶磁器工場として1873年に創業したこの歴史ある場所は、現在では博物館機能とショップが一体となった複合施設として生まれ変わりました。特徴的な煙突のあるこの建物には、北欧デザインの真髄が詰まっています。この記事では、イッタラアラビアデザインセンターの魅力から実用的な情報まで、徹底的に解説していきます。
記事のポイント!
- イッタラアラビアデザインセンターの正確な位置づけと施設内容
- ヘルシンキからのアクセス方法と所要時間
- お得に買い物するためのコツとヴィンテージ品の選び方
- 無料で楽しめる博物館とその見どころ
イッタラアラビアデザインセンターとは:北欧デザインの聖地
- イッタラアラビアデザインセンターはフィンランドを代表するデザインブランドの複合施設である
- イッタラアラビアデザインセンターの歴史は1873年に始まる工場から発展した
- イッタラアラビアデザインセンターの営業時間は平日・土日で異なるので注意が必要
- イッタラアラビアデザインセンターへの行き方はトラム6番が便利である
- イッタラアラビアデザインセンターのショップでは最新商品からヴィンテージ品まで揃う
- イッタラアラビアデザインセンターのミュージアムは無料で北欧デザインの歴史を学べる場所
イッタラアラビアデザインセンターはフィンランドを代表するデザインブランドの複合施設である
イッタラアラビアデザインセンター(Iittala & Arabia Design Centre)は、フィンランドを代表する2つのデザインブランド「イッタラ」と「アラビア」の製品を一堂に集めた複合施設です。この施設はヘルシンキの郊外、Arabia(アラビア)地区に位置しており、特徴的な高い煙突を持つ建物が目印となっています。
中央駅からやや離れているものの、北欧デザインファンにとっては必見のスポットとして知られています。施設内には、広々としたショップスペースと博物館/ギャラリースペースがあり、北欧の食器やインテリア製品を購入するだけでなく、その歴史やデザインについても学ぶことができます。
多くの旅行者が「アウトレット」として認識していますが、実はこの施設は現在、正規の販売店としての位置づけになっています。かつてはアウトレット機能を持っていましたが、2016年頃の改装後はその性格が変わりました。ただし、一部セール品やスペシャルプライス商品もあるため、お得に購入できる可能性もあります。
施設内には、イッタラとアラビアの製品だけでなく、同じFiskarsグループに属するフィンレイソン(Finlayson)のショップやPENTIKなども併設されているため、北欧デザイン好きには時間を忘れて楽しめる空間となっています。特にフィンレイソンショップはアウトレット価格で購入できる商品も多いと言われています。
「イッタラ」はガラス製品、「アラビア」は陶磁器製品と、それぞれ得意分野は異なりますが、どちらもフィンランドを代表する伝統的なブランドとして世界中で愛されています。この施設では、両ブランドの商品を豊富な品揃えで見ることができ、フィンランドのデザイン文化を深く理解する機会を提供しています。
イッタラアラビアデザインセンターの歴史は1873年に始まる工場から発展した
イッタラアラビアデザインセンターの歴史は、1873年にさかのぼります。この年、ヘルシンキ郊外に「アラビア」の陶磁器工場が設立されました。当初はスウェーデンのロールストランド(Rörstrand)の子会社として始まり、工場があったエリアの通りが「アラビア通り(Arabiankatu)」と名付けられていたことから、ブランド名も「アラビア」となりました。
1900年のパリ万博でアラビアの作品が金賞を受賞したことをきっかけに、国際的な評価を高めていきました。1930年代にはヨーロッパ最大の陶磁器工場へと成長し、フィンランドの誇るブランドとして確固たる地位を築きました。一方、「イッタラ」は小さなガラス工場として1881年に創業し、こちらも北欧を代表するガラスブランドとして発展していきました。
1953年には、アラビアのデザイナーであるカイ・フランク(Kaj Franck)が「キルタ(Kilta)」シリーズ(後の「ティーマ(Teema)」)を発表し、テーブルウェア業界に革命をもたらしました。その機能的でシンプルなデザインは、現在も北欧デザインの代表例として広く知られています。
長い間、この場所では実際に製品が製造されていましたが、2016年に工場としては閉鎖され、生産拠点は海外に移転しました。これにより「Made in FINLAND」のアラビア製品は減少していきましたが、建物は「イッタラ&アラビアデザインセンター」として生まれ変わり、デザインの歴史を伝える場所として新たな役割を担うようになりました。
現在のイッタラアラビアデザインセンターはFiskarsグループの一部となっており、アラビア、イッタラ、フィンレイソン、フィスカルスといったフィンランドの代表的なブランドがまとめられています。歴史ある工場建築は、今も変わらず「Arabia」地区のランドマークとして親しまれています。
イッタラアラビアデザインセンターの営業時間は平日・土日で異なるので注意が必要

イッタラアラビアデザインセンターの営業時間は、平日と週末で異なるため、訪問前にしっかりと確認しておくことが重要です。独自調査の結果、一般的に平日(月曜日から金曜日)は10:00から19:00または20:00まで営業していることが多いようです。
一方、土曜日は短縮営業となり、10:00から16:00または17:00までとなっています。日曜日については、情報源によって営業時間が異なり、「10:00から16:00まで開いている」という情報と「定休日である」という情報の両方が見られます。最新の情報については公式サイトで確認するのが確実です。
特に注目すべきは、施設内のミュージアム/ギャラリーの営業時間がショップとは異なる場合がある点です。8階にあるミュージアムは、一般的に12:00頃からの開館となっていることが多いので、午前中に訪れる場合は先にショップを見学し、その後ミュージアムを訪れるプランを立てるとよいでしょう。
また、2023年の情報によると、博物館の受付でショップ用の割引クーポンをもらえることがあります。このクーポンは定価商品の購入に利用でき、当時は15%オフとなっていたようです。ただし、アウトレット品やヴィンテージ品には適用されない場合が多いので注意が必要です。
祝日や特別期間の営業時間は変更される可能性があります。せっかく訪れても閉まっていたということがないよう、訪問予定がある場合は直前に公式サイトやSNSで最新情報を確認することをおすすめします。また、2025年現在、施設の一部改装や展示内容の変更が行われる可能性もありますので、最新情報の確認は必須です。
イッタラアラビアデザインセンターへの行き方はトラム6番が便利である
イッタラアラビアデザインセンターへのアクセスは、ヘルシンキ中央駅からトラム6番(または6T)を利用するのが最も一般的で便利な方法です。中央駅からトラムに乗車し、約20〜30分ほどで「Arabiankatu(アラビアンカトゥ)」駅に到着します。トラムの行き先表示が「Arabia行き」となっているものを選ぶと確実です。
トラムを降りてからイッタラアラビアデザインセンターまでは徒歩で約5分ほどです。駅から施設までは特徴的な煙突が目印になるので、初めて訪れる方でも比較的迷いにくいでしょう。ただし、駅を降りてすぐには施設が見えない場合もあるので、地図アプリなどで位置を確認しておくと安心です。
バスを利用する方法もあります。バスの方が入口に近い場所で下車できるという情報もありますが、観光客にとってはルートがわかりやすいトラムの方が利用しやすいでしょう。また、公共交通機関のチケットについては、ヘルシンキ市内では80分間有効のチケットが一般的で、往復で利用する場合は時間に余裕を持って行動する必要があります。
ヘルシンキの公共交通機関は非常に発達しており、トラムは清潔で快適です。また、トラムからの景色も楽しむことができ、ヘルシンキの街並みを見ながらの移動は観光の一部として楽しめるでしょう。特にトラム6番は観光客も多く利用する路線なので、乗り方に困ったら周囲の乗客に尋ねてみるのも良いでしょう。
移動時間とトラムの頻度を考慮すると、イッタラアラビアデザインセンターの訪問には半日程度の時間を見ておくのが理想的です。ショップとミュージアムをじっくり見学したい方は、2〜3時間ほど施設内で過ごすことになるでしょう。また、施設内にはカフェもあるので、休憩しながらゆっくり見学することも可能です。
イッタラアラビアデザインセンターのショップでは最新商品からヴィンテージ品まで揃う
イッタラアラビアデザインセンターのショップフロアは、北欧デザイン愛好家にとって夢のような空間です。ここでは、イッタラとアラビアの最新コレクションから、限定品、そして人気のヴィンテージ品まで、幅広い商品が取り揃えられています。店内は広々としており、商品がカテゴリごとに美しくディスプレイされているため、ショッピングが非常に楽しい体験となります。
特筆すべきは、ヴィンテージコーナーの存在です。ここでは、過去のイッタラやアラビアの製品がセカンドハンド品として販売されています。これらは状態によって価格が異なり、青いシールと緑のシールで区別されていることが多いようです。例えば、カップアンドソーサーなら青シールが4.90ユーロ、緑シールが3.20ユーロといった具合です。日本で購入するよりも格段に安い価格で入手できることもあり、コレクターにとっては見逃せないスポットとなっています。
また、「Special finds」や「ユニークカラー」といったコーナーも注目に値します。「Special finds」では廃盤になるものや期間限定の商品が特別価格で販売されており、「ユニークカラー」では色味が少し通常と異なるB級品に近い商品が置かれています。これらはいずれも通常よりもお得な価格で購入できるチャンスとなっています。
ショップ内ではテーブルコーディネートのディスプレイも見どころの一つです。商品がどのように組み合わせて使われるのかをイメージしやすく、購入の参考になります。例えば、ムーミンマグのようなキャラクター商品でも、洗練されたコーディネートによって大人向けのテーブルセッティングに馴染ませる方法などが提案されています。
イッタラのガラス製品やアラビアの陶磁器は、日本でも人気が高いですが、本場で購入することで、より豊富な選択肢から自分好みの一品を見つけることができます。特にヴィンテージ品やスペシャル品は国内では入手が難しいものも多く、フィンランド旅行の素敵な記念になるでしょう。また、ショップでは免税手続きも可能なので、海外からの旅行者にとってはさらにお得に購入することができます。
イッタラアラビアデザインセンターのミュージアムは無料で北欧デザインの歴史を学べる場所
イッタラアラビアデザインセンターの8階にあるミュージアム(デザインミュージアム アラビア)は、フィンランドの陶磁器・ガラスデザインの歴史を深く知ることができる貴重な施設です。しかも、入館料が無料というのは大きな魅力です。美術館として見応えがありながら無料で入れるため、北欧デザインに少しでも興味がある方は、ぜひ時間を取って訪れることをおすすめします。
ミュージアム内では、アラビアとイッタラの歴代の代表作品が年代順に展示されています。長いテーブルの上にアラビアの作品が、その反対側にイッタラの作品が並べられ、両ブランドの発展の歴史を同時に辿ることができるようになっています。カップやグラスだけでなく、オブジェや特殊な作品もあり、フィンランドデザインの奥深さを実感できるでしょう。
展示の中でも特に人気があるのは、アアルト・ベース(Aalto Vase)やバード・バイ・トイッカ(Birds by Toikka)シリーズなど、世界的に有名な作品です。これらの作品が生まれた背景や制作工程なども解説されており、ただ見るだけでなく、デザインに込められた思想や技術についても学ぶことができます。また、ガラスの色見本や釉薬の見本なども展示されており、製品がどのように作られるのかを知ることができます。
ミュージアムでは、常設展示に加えて企画展も開催されています。例えば、2023年にはアラビア150周年を記念してArmi Tevaというデザイナーの個展が行われていました。こうした企画展も無料で見学できるため、訪問時期によっては特別な展示に出会えるかもしれません。常に新しい試みを行っているフィンランドデザインの「今」を感じることができる場所でもあります。
ミュージアム訪問の際は、ただ展示を見るだけでなく、受付で案内をチェックしておくとよいでしょう。前述のように、ミュージアムの受付では、時期によってショップで使える割引クーポンがもらえることがあります。また、日本語の案内があるかどうかも確認しておくと、より深く展示を理解することができるでしょう。なお、2025年春には新しく生まれ変わるという情報もあるので、最新の情報をチェックすることをおすすめします。

イッタラアラビアデザインセンターでのショッピングと周辺情報
- イッタラアラビアデザインセンターはアウトレットからデザインセンターへと変化した
- イッタラアラビアデザインセンターの併設ショップにはフィンレイソンも入っている
- イッタラアラビアデザインセンターでお得に買い物するコツはミュージアム割引を利用すること
- イッタラアラビアデザインセンターのヴィンテージコーナーは掘り出し物と出会える場所
- イッタラアラビアデザインセンター周辺にはヘルシンキアウトレットもあり回遊も可能
- ヘルシンキには他にもイッタラアウトレットが2か所あるので比較検討もおすすめ
- まとめ:イッタラアラビアデザインセンターは北欧デザイン好きなら必見のスポット
イッタラアラビアデザインセンターはアウトレットからデザインセンターへと変化した
「イッタラアラビアデザインセンターはアウトレットだ」という認識を持っている人は多いですが、現在はその性格が変わっていることを知っておく必要があります。かつて「アラビアファクトリー」と呼ばれていた時代には、工場直営のアウトレットとして多くの旅行者に人気がありました。当時はB級品やアウトレット商品が豊富にあり、かなりお得に購入できることで知られていました。
しかし、2016年に大きな転機が訪れます。この年、アラビア工場が閉鎖され、生産拠点が海外へと移転されました。それに伴い、施設も「イッタラ&アラビアデザインセンター(Iittala & Arabia Design Centre)」として生まれ変わりました。改装後は、アウトレットとしての性格は弱まり、通常の販売店としての位置づけになっています。
現在のイッタラアラビアデザインセンターでは、基本的に定価販売が中心となっています。それでも、一部セール品や特別価格の商品、ヴィンテージ品など、お得に購入できる可能性はあります。また、ミュージアムで受け取れる割引券を利用すれば、定価商品も少しお得に購入することができるでしょう。
多くの訪問者が「思ったほど安くなかった」と感じる理由はここにあります。2016年以前の情報やブログ記事を見て「アウトレットで安く買える」と期待して訪れると、その期待とのギャップに驚くかもしれません。ただ、品揃えの豊富さや美しいディスプレイ、ミュージアムの存在など、単なるショッピングを超えた価値があることは間違いありません。
イッタラアラビアデザインセンターは、現在ではFiskarsグループの一員として運営されています。このグループには、イッタラとアラビアの他にも、フィンレイソンやフィスカルス(オレンジ色のハサミで有名)などのブランドが含まれています。アウトレットとしての期待は持ちすぎず、フィンランドデザインの総合的な体験場所として訪れるのがよいでしょう。
イッタラアラビアデザインセンターの併設ショップにはフィンレイソンも入っている
イッタラアラビアデザインセンター内には、メインのイッタラ&アラビアショップの他にも、フィンランドの人気テキスタイルブランド「フィンレイソン(Finlayson)」のショップが併設されています。このフィンレイソンショップは、イッタラショップのすぐ隣にあり、同じ建物内で北欧の代表的なブランドを一度に見て回ることができる便利な構成となっています。
フィンレイソンは1820年にフィンランドで創業した歴史あるテキスタイルブランドで、特徴的な北欧デザインのファブリック製品を販売しています。エプロン、クッションカバー、ピローケース、キッチン用品など、日常で使える様々なテキスタイル製品が揃っています。特にフィンレイソンのアウトレットショップは、イッタラショップよりもお得に購入できる商品が多いという評判があります。
訪問者の声によると、フィンレイソンショップでは20〜50%の割引率の商品が多く、思わぬ掘り出し物に出会える可能性が高いようです。「イッタラで買うつもりだったけど、フィンレイソンに予算を回した」という声も少なくありません。特に、軽量で持ち帰りやすいテキスタイル製品は、旅のお土産としても人気があります。
フィンレイソン以外にも、同じ建物内にはPENTIKのショップもあります。PENTIKは北欧のテーブルウェアや雑貨を扱うブランドで、こちらもアウトレット価格で購入できる商品があると言われています。イッタラやアラビアとはまた違ったデザイン性を持つ製品を見ることができ、北欧デザインの多様性を感じることができるでしょう。
イッタラアラビアデザインセンターを訪れる際は、メインのイッタラ&アラビアショップだけでなく、これらの併設ショップも合わせてチェックしてみることをおすすめします。同じ建物内でこれだけ多様なフィンランドブランドを体験できる場所は他にないため、北欧デザインファンにとっては見逃せないスポットです。営業時間はイッタラ&アラビアショップと同じなので、一度の訪問で効率よく見て回ることができます。
イッタラアラビアデザインセンターでお得に買い物するコツはミュージアム割引を利用すること

イッタラアラビアデザインセンターで少しでもお得に買い物をしたい場合、最初に活用したいのがミュージアム割引です。8階にあるミュージアム(デザインミュージアム アラビア)の受付で、ショップ用のクーポンがもらえることがあります。このクーポンを使えば、定価商品を割引価格で購入することができるのです。
2023年の情報によると、このクーポンは定価商品に対して15%オフという内容だったようです。ただし、アウトレット品やヴィンテージ品、その他特別価格の商品には適用されない場合が多いので注意が必要です。クーポンの条件は時期によって変わる可能性もあるため、受け取る際に適用条件を確認するとよいでしょう。
このクーポンを活用するには、ショッピングの前にまずミュージアムを訪れることがポイントです。ミュージアム自体が無料で楽しめる上に、割引クーポンがもらえるという二重のメリットがあります。特に高価な定価商品を購入予定の場合は、この15%割引が大きな節約につながるでしょう。
また、セール時期を狙って訪れるのも賢い方法です。イッタラやアラビアも季節ごとにセールを行うことがあり、その時期に訪れることでさらにお得に購入できる可能性があります。例えば、「母の日キャンペーン」のような特別イベント時には、通常よりもお手頃な価格で商品が提供されることもあるようです。
さらに、免税手続きの活用も忘れないようにしましょう。外国人旅行者は一定金額以上の買い物をした場合、店内で免税手続きをすることができます。免税で戻ってくる税金分と割引クーポンを組み合わせれば、より大きな節約になります。ただし、免税の条件や手続き方法は変更される可能性があるため、最新情報を確認することをおすすめします。
イッタラアラビアデザインセンターのヴィンテージコーナーは掘り出し物と出会える場所
イッタラアラビアデザインセンターの魅力的な特徴の一つが、ヴィンテージコーナーの存在です。ここでは、過去のイッタラやアラビアの製品がセカンドハンド品として販売されており、他では見つけにくいレアアイテムや懐かしいデザインに出会えるチャンスがあります。
ヴィンテージコーナーの商品は、状態によって価格が分けられています。多くの場合、青いシールと緑のシールで区別されていて、青シールの方が状態がよく価格がやや高め、緑シールはそれよりも安価という傾向があります。例えば、アラビアのカレリア(Karelia)シリーズのカップ&ソーサーは、青シールで4.90ユーロ程度で販売されていることもあり、日本で購入する場合の価格と比べるとかなりお得です。
ヴィンテージ品のラインナップは日によって変わるため、運次第で素晴らしい掘り出し物に巡り会えるかもしれません。人気のシリーズや廃番になった製品が突然見つかることもあり、コレクターにとっては宝探しのような楽しみがあります。ただし、状態のチェックは必須です。使用感や小さな傷、色あせなどがある場合もありますので、購入前にしっかりと確認しましょう。
面白いのは、ヴィンテージコーナーの価格設定方法です。一般的なアンティークショップとは異なり、ここでは商品の種類(プレート、カップ&ソーサー、マグなど)と状態でカテゴリ分けされ、同じカテゴリ内は一律の価格となっています。これにより、稀少性の高いシリーズでもカテゴリ価格で購入できる可能性があり、コレクターにとっては大きなチャンスとなります。
この販売方法はフィンランドの持続可能性への取り組みの一環とも言えます。使わなくなった製品を買い取り、また次の所有者へと橋渡しすることで、製品の寿命を延ばし資源の有効活用につなげています。「サスティナブル」という言葉がよく使われる現代において、この取り組みはフィンランドならではの環境意識の表れと言えるでしょう。
ヴィンテージコーナーを効率よく回るコツは、まず全体を一通り見てから、特に気になる商品をピックアップすることです。また、日本語と韓国語の案内もあるほど、アジア圏からの観光客に人気のコーナーとなっていますので、旅行シーズンのピーク時は混雑する可能性も考慮しておきましょう。
イッタラアラビアデザインセンター周辺にはヘルシンキアウトレットもあり回遊も可能
イッタラアラビアデザインセンターを訪れる際、周辺エリアにも目を向けると旅の充実度がさらに高まります。特に2024年の情報によると、イッタラアラビアデザインセンターからそう遠くないところに「ヘルシンキアウトレット」があり、そちらも合わせて訪れることができるようです。
例えば、人気ブランド「マリメッコ」のアウトレットも、イッタラアラビアデザインセンターから移動可能な距離にあるという情報もあります。マリメッコの鮮やかなプリント生地の製品は、フィンランド土産の定番としても人気が高く、アウトレット価格で購入できれば大きなメリットとなるでしょう。
また、アラビア地区自体が芸術やデザインに関連した施設が集まるエリアとなっています。イッタラアラビアデザインセンターがある建物には、アールト大学のデザイン学部(移転予定との情報もあり)やメトロポリア応用技術大学図書館、音楽学校、市立アラビア図書館、レストラン、カフェなどさまざまな施設が入っています。デザインに興味がある方なら、これらの施設を回遊するのも楽しい経験となるでしょう。
施設内のカフェやレストランでは、実際にイッタラやアラビアの製品を使って飲食を楽しめることもあります。製品の実用性や美しさを実際に体験できるのは、購入を検討する上でも貴重な機会となります。また、無料のコーヒーコーナーが設けられていることもあり、イッタラのカップやグラスでドリンクを楽しむこともできるようです。
移動の際には、公共交通機関の時間制限にも注意が必要です。一般的なヘルシンキ市内の交通チケットは80分有効とされていますので、イッタラアラビアデザインセンターでじっくり時間を過ごした後に他の場所へ移動する場合は、新たにチケットを購入する必要があるかもしれません。
周辺エリアの散策も含めて計画を立てる場合は、全体で1日程度の時間を確保しておくとよいでしょう。ヘルシンキの郊外にあるイッタラアラビアデザインセンターですが、市内中心部からアクセスしやすく、周辺も合わせて楽しめる充実した観光スポットとなっています。
ヘルシンキには他にもイッタラアウトレットが2か所あるので比較検討もおすすめ
イッタラアラビアデザインセンターが必ずしもアウトレット価格でないことを知ったら、次に気になるのは「本当のアウトレットはどこにあるのか?」という点でしょう。実はヘルシンキ都市圏には、純粋なイッタラのアウトレットショップが2か所存在しています。
1つ目は、エスポーのロンミラ(Lommila, Espoo)にあるイッタラアウトレットです。営業時間は月~金が10:00~20:00、土曜が10:00~18:00、日曜が12:00~16:00となっています。住所はEspoontie 25, 02740 Espooです。
2つ目は、ヴァンターのタンミスト(Vantaa, Tammisto)にあるイッタラアウトレットです。こちらの営業時間は月~金が10:00~20:00、土曜が10:00~17:00、日曜が12:00~16:00です。住所はTammiston kauppatie 18, 01510 Vantaaとなっています。
これらのアウトレットは、イッタラアラビアデザインセンターと比べて特筆すべき特徴があります。それは、本当の意味でのアウトレット価格で商品が提供されているという点です。ただし、品揃えはイッタラアラビアデザインセンターほど豊富ではない可能性があります。また、ヘルシンキ中心部からは少し離れており、アクセスには電車やバスを使って片道45分程度かかるという点も考慮する必要があります。
旅程に余裕がある場合は、イッタラアラビアデザインセンターでじっくり製品を見た後、気に入った商品があればこれらのアウトレットでも同じものを探してみるという方法もあります。もしくは、最初にアウトレットで価格をチェックしてから、イッタラアラビアデザインセンターで購入するかどうかを決めるという方法も考えられます。
ただし、これらのアウトレットは純粋なショッピング施設であり、イッタラアラビアデザインセンターのようなミュージアム機能はありません。また、アラビア製品やヴィンテージ品の取り扱いも限定的である可能性が高いです。そのため、単に安く買いたいという目的だけでなく、フィンランドデザインの歴史や文化を総合的に体験したいという方には、イッタラアラビアデザインセンターが依然としておすすめのスポットとなります。
これらの情報を踏まえて、自分の旅の目的やスケジュール、予算に合わせて訪問先を検討するとよいでしょう。時間に余裕がある場合は、両方を訪れることで、より充実したショッピング体験ができるはずです。

まとめ:イッタラアラビアデザインセンターは北欧デザイン好きなら必見のスポット
最後に記事のポイントをまとめます。
- イッタラアラビアデザインセンターは、かつてのアラビア工場を利用した複合施設で、ショップと無料ミュージアムが一体となっている
- 2016年に工場閉鎖と改装が行われ、現在はアウトレットではなく通常の販売店としての性格が強い
- ヘルシンキ中央駅からトラム6番で約20〜30分、「Arabiankatu」駅下車が最も便利なアクセス方法
- 営業時間は平日が10:00〜19:00/20:00、土曜が10:00〜16:00/17:00、日曜は営業時間が変動するため事前確認が必要
- 8階のミュージアムでは無料でイッタラとアラビアの歴史やデザインを学ぶことができる
- ミュージアム受付でショップ用の割引クーポン(通常15%オフ)がもらえることがある
- ショップにはヴィンテージコーナーがあり、状態によって青シールと緑シールで価格分けされ、日本で購入するよりもかなりお得
- 同じ建物内にフィンレイソンやPENTIKなど他のフィンランドブランドのショップも併設されている
- ヘルシンキ都市圏には他に2か所の純粋なイッタラアウトレットがあり、よりお得に購入できる可能性がある
- イッタラアラビアデザインセンターはショッピングだけでなく、北欧デザインの総合的な体験ができる貴重なスポット
- 免税手続きが可能なので、海外からの旅行者はさらにお得に購入することができる
- 施設内や周辺にはカフェやレストランもあり、半日〜1日かけて楽しむことができる
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://note.com/azure0830/n/nd2002c95b5ed
- https://lee.hpplus.jp/100nintai/2648976/
- https://4travel.jp/os_shisetsu/10265669
- https://ameblo.jp/material115/entry-12878388678.html
- https://sayainu.hatenablog.com/entry/Iittala%EF%BC%86ArabiaDesignCenterStore2024
- https://kiitos.shop/blog/archive/lets-go-to-arabia-iittala-design-center-and-finlayson-shop-in-helsinki.html
- https://www.instagram.com/shokunincom/p/C5A4X46vfrw/
- https://noran.hatenablog.com/entry/2020/10/24/arabia-center/
- https://www.moisauna.com/art-design/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%92%E4%BB%A3%E8%A1%A8%E3%81%99%E3%82%8B%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89iittala-arabia%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3/
- http://fika10.com/2020/finland/fi_04_1.html